大学院を目指す方
現代日本学研究室ではどのようなことを学べますか?
近現代を中心に、日本の文化・歴史・社会についてさまざまな角度から学ぶ研究室です。
分野としては、日本思想史、文化人類学、民俗学、日本近現代史・同時代史、オーラル・ヒストリー、表象文化論、ジェンダー論、社会学などありますが、自分で興味のある研究したい内容について、どう学ぶことができるか、直接教員へコンタクトをとり相談することをおすすめします。
(メールアドレスを公開している教員へは、直接連絡をして問題ございません。不明な場合は、研究科教務係までお問合せください)
なお、各種論文ページの「修士論文」や「博士論文」のタイトルも是非参考にご覧ください。
どのような授業がありますか?
下記のように演習と講義があります。
| 演習 | 個別教員による論文作成演習 研究室全体での合同ゼミ(月1回程度) |
| 講義 | 現代日本学、日本に地域と民族、日本の社会と歴史、日本のジェンダーと表象など |
研究室の年間行事はどのような流れであるのでしょうか?
博士前期(修士)課程と、博士後期(博士)課程で異なる部分がありますが、大きくは下記の通りです。
4月
- ガイダンス
- 春夏授業開始
- 年度初回合同ゼミ(研究計画発表)
5月
- 『待兼山論叢』原稿提出と審査
- 博士予備論文提出(6月期)
6月
- 博士論文提出(6月期)
7月
- 『日本学報』原稿提出
- 合同ゼミ
- 修士論文プレ中間発表会
- 博士論文公開審査
- 博士予備論文発表会
9月
- 大学院秋入試
10月
- 秋冬授業開始
- 修論中間発表
- 合同ゼミ
11月
- 合同ゼミ
- 博士予備論文提出(12月期)
12月
- 博士論文提出(12月期)
1月
- 修士論文提出
- 合同ゼミ
- 博士予備論文発表会
2月
- 大学院冬入試
- 博士論文公開審査
- 研究概要報告書提出
3月
- 卒業式・学位授与式
どのような研究支援体制がありますか?
講座での日常の研究活動の場として、皆で利用する共同研究室やPC室があります。
| 若手研究者フォーラム | 研究科より発表機会の場として年2回開催しています。 優秀な発表者には奨励賞として研究費が支給されます。 |
| 教育ゆめ基金 | 研究活動の旅費等を補助する助成制度があり、これを利用して学会への参加や発表活動を支援しています。 |
| 研究費獲得支援 | 日本学術振興会特別研究員応募へ向けたセミナーを開催し、書類のチェック等支援しています。 |
| 語学資格受験料サポート | IELTSやTOEFL等の英語試験に限定せず、すべての語学資格試験を対象に受験料を補助しています。 (補助額と人数に限りはありますが、2026年度より拡充されました) |
| 留学生の学位論文添削サポート | 論文添削のチューターを雇用・配置し、留学生の論文提出を支援しています。 |
その他にも、交換留学生制度を利用して留学することも可能です。
https://www.let.osaka-u.ac.jp/ja/international/foreign-students/exchange
卒業後の進路は?
講座での日常の研究活動の場として、皆で利用する共同研究室やPC室があります。
| 博士前期(修士)課程 | 一般企業、博士後期課程への進学 |
| 博士後期(博士)課程 | 研究機関への就職、教育機関、研究者 |
大学院生のご紹介
石川 勇人さん(博士後期課程)
研究活動や環境について

私は修士課程まで沖縄の大学院に所属し、博士後期課程から大阪大学大学院に進学しました。研究室訪問を通じて、多様なテーマに取り組む院生・教員がいることを知り、関西という土地から、自分の研究対象地域である沖縄をあらためて批判的に捉え直したいと考えたことが、進学の大きな理由です。
私の専攻は社会学ですが、大学院では文化人類学・民俗学を専門とする北村毅先生のゼミナールに所属しています。北村ゼミでは、ディシプリンの垣根を越え、研究や生活の現場で五感を通して学んだことを、時間をかけて丁寧に言語化することを重視しています。現代の大学院では、学術的成果を早く形にすることが求められる傾向にあります。しかし、フィールドで出会う声や現象は、一筋縄に書くことも、聞くこともできません。時には、既存の歴史叙述には十分に書き留められてこなかった声に出会うこともあります。そうした経験について、教員やゼミの仲間と対話を重ねながら、少しずつ自分なりの表現を探していけることが、北村ゼミの魅力です。
博士後期課程では、研究助成の獲得も重要になります。私自身、当初は苦戦しましたが、助成経験のある院生や教員から助言を受けながら応募を重ねてきました。周囲の経験を借りながら、挑戦できる機会には積極的に応募していく姿勢も大切だと感じています。同時に、研究を通して得た知見を、誰に、どのように届けるのかを考えることも必要です。論文や学会発表といったアカデミアの内側にとどまらず、地域社会やフィールドで出会った人びとにも成果を還元していこうとする姿勢も、現代日本学の特色の1つだと感じています。
受験を目指す方へのメッセージ

自分自身や他者が生きてきた/生きている歴史に触れたとき、なぜその出来事が生じたのか、その語りは何を伝えているのか、そして、なぜ自分はそのように生き、考えてきたのかを深く考えたい方には、ぜひ現代日本学の研究室訪問をおすすめします。
現代日本学には、広い意味で日本研究に携わる多様な専門の教員・院生がいます。研究テーマはそれぞれ異なりますが、確かに起きた出来事や、その時代を生き抜いた/生きている人びとの息遣いに耳を澄まし、そこに自分の言葉を丁寧に置こうとする姿勢は共通しています。また、一人ひとりが自らの研究対象に強い関心を持ち、分野を越えて議論できることも、現代日本学研究室の大きな特徴です。時にはゼミで熱い議論が交わされることもありますが、そうした対話が、自分の研究の視野を広げ、新たな研究上のつながりを築く契機にもなります。
自分がこれまで当たり前だと思ってきたものの見方を問い直し、研究を通じて新しい視点と言葉を獲得していく。そのような研究生活を、現代日本学で始めてみませんか。
西脇 遥香さん(博士前期課程)
研究活動や環境について

私の所属するゼミには様々な研究をしている人がいます。バックグラウンドも十人十色で、ゼミ生との話を通して、それぞれのもつ専門知識、様々な地域や国の文化を知り、興味の幅が広がっています。自分の研究に没頭していると視野が狭まってしまいがちですが、ゼミ生と話すと視野が広がるのを感じます。真面目な話をするだけでなく、よくみんなでご飯に行ったり、遠出したりしており、メリハリのある学生生活を送れています。
自分の研究内容は、江戸時代の日本の天文学史です。具体的には、19世紀初頭に懐徳堂で活躍した山片蟠桃の『夢ノ代』「天文第一」の天文学を扱っています。研究室内で科学史を研究しているのは自分だけでとても珍しいと思います。現代日本学研究室では基本的に日本に関連していればどのような研究をしてもいいので、自由度が高いです。
研究発表の機会にも恵まれており、私自身、人文学研究科主催のグローバル人文学交流会、若手研究者フォーラムに参加したことがあります。様々な専門分野の方々に向けて発表するため、分かりやすい説明が必要となり、自分の研究に対する基本的な理解を深めることができます。また、思ってもいない角度からの質問や助言をもらえ、新たな視点も得られます。そして、これらの発表に向けての資料作りの際には、自分の研究内容がいかに意義あるもので面白いものかを伝えることを心がけています。研究の意義・セールスポイントを軸に研究していくことで、ほかの人にも自分の研究に興味をもってもらえますし、研究費獲得にもつながっていくと思っています。
受験を目指す方へのメッセージ
私から一番にお伝えしたいことは、幅広い視野を持ちつつ、自分の興味のあることにまっすぐ突き進んで研究を楽しんでほしいということです。
私はもともと別の大学で地球科学を学んでいたのですが、科学の歴史のほうに惹かれたことで現在の研究をしています。大学院進学の際には苦労もあり、当初進学したいと思っていた大学の研究室には入れませんでしたが、科学史の研究をしたいという気持ちを持ち続けたことで縁あってこちらの研究室に所属させていただき、今楽しく研究ができています。明確であるかどうかは関係なく、何かしらやりたいことや目標があれば道は開かれていくと思うので、興味を持たれている方はぜひ現代日本学研究室の扉をたたいてみてください。

